読み聞かせサポート
季節・年齢別
のおすすめ
季節選書の絵本を、年齢別にご紹介いたします。
選定:特定非営利活動法人 ぐーぐーらいぶ 北川史歩子さん
NPO法人ぐーぐーらいぶ 代表理事 北川史歩子
図書館司書が中心で運営する「ぐーぐーらいぶ」は、誰もが本を自由に楽しみ、自分らしく豊かに生きるためのサポートや環境づくりに取り組んでいます。古民家での子ども文庫の運営や人力移動図書館、絵本の読み聞かせから本の販売まで、本をキーワードに様々な活動をしています。
WEB Site URL https://www.goo-goo-libe.jp/
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こんにちは どうぶつたち
文/とだきょうこ
写真/さいとうあきら福音館書店
写真絵本はなかなか手にとられないですが、リアルなものの方が乳幼児期には認識できます。ページ毎にいろいろな動物が「こんにちは」と語りかけるように正面を向いた写真で構成されていて、お顔に興味の深い乳児期にもおすすめです。少し大きい子は知っている動物が出てくると教えてくれるなど、季節問わず一緒に楽しめる絵本ですが、新年度で初めて顔を合わせるおはなし会の導入にも良いと思います。
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ももも
川之上 英子 川之上 健
岩崎書店
ページをめくるたびにリズミカルに桃が登場!小さな子でも「もも」の繰り返し言葉で一緒に読める楽しい絵本。まだ言葉がわからない時期でも、音の響きやリズムを楽しめます。桃の節句の頃でも、桃の季節の夏頃に読んでも!
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サンドイッチ サンドイッチ
小西英子
福音館書店
大人がみても美味しそう!と思うような写実的な食べ物の絵本は、子ども達にとっても自然に入りこんで楽しめるもの。みずみずしく描かれた食材がサンドイッチになっていくさまはワクワクしながら楽しめます。
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きんぎょがにげた
五味太郎
福音館書店
金魚鉢にいたきんぎょがページのあちこちに縦になったり横になったり逃げていく。ちいさな子でも認識しやすく、見つけられた時の喜びは満足そうな表情で伝わります。ただ逃げているだけではなく、ちゃんと意味のあるストーリーになっていることもとても素敵です。おはなし会でも大盛り上がり間違いなしの大定番絵本。
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てんてんてん
わかやましずこ
福音館書店
白いページにくっきりと描かれている絵本は、まだ視力の弱い乳幼児にも認識しやすく、シンプルなオノマトペでいろいろな夏の虫たちが登場していく絵本は、夏により楽しめます。わかやまさんのシンプルでいて生命力に満ちた絵も素晴らしいです。
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がたんごとんがたんごとん
ざぶんざぶん安西水丸
福音館書店
「がたんごとん がたんごとん」の続編。ざぶんざぶんと波の音が響く海沿いを走る汽車に、夏の季節のものたちが「のせてくださーい!」と乗り込んできます。テンポよく繰り返される展開や言葉は小さなお子さまにもわかりやすく、リズミカルに楽しめます。乗り物好きの子にも大人気の夏の定番絵本です。
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おつきさまこんばんは
林 明子
福音館書店
屋根の上にぽっかり浮かぶお月様。定点観測のように場面は変わらないけれど、雲や猫たちの動きなどで時間の経過や展開がわかります。なにより表情豊かなお月様の愛らしさは、夜の世界にあたたかみをもたせ、身近なものに変えてくれます。かならず裏表紙までしっかり楽しんでくださいね。
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やさいさん
tupera tupera
学研
季節をしっかり区切ったものではないですが、「いないいない ばあ」のような展開で身近な野菜たちがページごとに土の中から出てきます。上に開く仕掛け絵本なので、人数の多い読み聞かせでも見やすく一緒に楽しめます。ちゃんと葉っぱも正しい形で描かれているので、少し大きい子も葉っぱの形から土の中の野菜を想像でき、しっかりと楽しめます。
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どんぐりころちゃん
みなみ じゅんこ
アリス館
わらべうたが元になっている絵本なので、絵本として読み聞かせをするだけでなく、歌に合わせて絵本を楽しめます(譜面や遊び方の案内もあるのですぐに活用できます)。歌や動きでも楽しめるので、人数の多いおはなし会や、参加する子の年齢幅の広いおはなし会にもおすすめです。
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ごろんご ゆきだるま
たむらしげる
福音館書店
雪の季節の子ども達の友達といえばゆきだるま。そんなゆきだるまの、シンプルながらちょっとびっくりする展開のおはなしは、神秘的な雪の世界をとっても楽しくしてくれます。イラストではなく、フェルト刺繡でつくられてた絵で構成されているところも、冷たい雪にあたたかみを持たせていて、寒い冬でも心地よく楽しめます。
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あぶくたった
さいとうしのぶ
ひさかたチャイルド
「あーぶくたったにえたった♪」のわらべうたの絵本。にえたかな?まだかな?と問いかけながら進めていくことでコミュニケーションを深めながら、より一体感を高めることができます。表情豊かで細やかな描写のあるさいとうさんの絵も併せて、何度でも開きたくなる絵本です。
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いちご
平山和子
福音館書店
写実的な絵本。乳児はデフォルメされたものと本物が同じだということがまだわからないので、よりリアルなものである方が認識ができ、興味をひきます。冬から春に向かっていちごが成長していく様子が優しく語りかけるように進み、畑で育ってから自分の手元に届くまでが丁寧に描かれています。春の訪れを一緒に感じられる素敵な絵本です。
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ぐりとぐらのえんそく
文/中川 李枝子
絵/山脇 百合子福音館書店
長年愛されているぐりとぐらのシリーズから春の絵本を。遠足という子ども達にも身近な行事から、自然と絵本の世界に入って楽しむことができます。
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わたしのワンピース
にしまきかやこ
こぐま社
雨が降ったら雨の模様、お花畑ではお花の模様になるワンピースは、想像力の扉を大きく開きます。ハプニングも含めて素敵な模様になることで、ネガティブなことも楽しく展開していけるところもとっても素敵です。
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ボートにのって
とよたかずひこ
アリス館
「でんしゃにのって」で有名なうららちゃんののりものえほんシリーズ。あたたかな春の日に、お父さんとボートに乗るうららちゃん。お父さんがお昼寝をしている間に、池の中や外から次々と生き物たちがうららちゃんに「あそびましょ」と語りかけてきます。静かなおはなしながら、いくつもの童謡と共に、心地よくおはなしの世界に惹きこまれます。
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あつい あつい
垂石眞子
福音館書店
近年の夏のおはなし会で定番にしています。深い共感から入り、さわやかなラストを迎えるので、絵本の醍醐味である追体験として最高です。繰り返しのシンプルな展開なので、まだお話になれていない子でも楽しめます。
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わにわにのおでかけ
文/小風さち
絵/山口マオ福音館書店
人気のわにわにのシリーズより。夏の夜のおでかけは、子ども達にとってもわくわくのつまったもの。お祭りや花火、虫の声や蚊取り線香など、夏の思い出と共に心地よく楽しめる絵本です。おやすみ前の絵本にも。
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めっきらもっきら
どおんどん文/長谷川摂子
絵/降矢なな福音館書店
日常とは違った時間の流れる子ども達の夏休み。絵本の世界でも、是非ファンタジーは楽しんで欲しいもの。不思議な妖怪たちとの時間は夏の冒険の一つとなり、ストーリーも安心して楽しめる夏の絵本です。
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14ひきのあきまつり
いわむらかずお
童心社
ねずみの家族のささやかでいてあたたかな日常を描いた14ひきのシリーズは、是非お話の世界を楽しみ始めたこの頃に読んで欲しいもの。自然の描写もとても美しく細やかなので、14ひきのお話と共に、季節ごとの植物なども一緒に楽しみたい絵本です。
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あめのひのえんそく
間瀬 なおかた
ひさかたチャイルド
雨の降る日の遠足は少し憂鬱なものですが、この絵本ではページごとに雨が少しづつ弱まっていき、紅葉の中を進むバスの時間の経過を共に感じながら、最後には雨も心も晴晴れ晴れとする、とっても素敵なしかけが待っています。大人からも歓声があがる、秋の読み聞かせの定番です。
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パパおつきさまとって
エリック・カール
訳/もりひさし偕成社
十五夜の頃、秋の夜長にはお月さまの絵本は読みたいもの。月にちなんだ絵本は沢山ありますが、こちらは家族で楽しむお月さまの絵本としてもおすすめです。絵本を隅々まで楽しめるしかけにわくわくしながら、月の満ち欠けを楽しめるとっても素敵な絵本です。
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おもち
彦坂 有紀
もりと いずみ福音館書店
食べ物の絶妙に美味しそうな瞬間を常に表現されている、彦坂さんともりとさんの素晴らしい絵本の世界。こんがりと焼け、膨らんでいくさまは子どもならず大人も食欲を掻き立てらるほど。木版だからこそ表現できるあたたかみとシンプルな作風に、だれもが安心して楽しめます。
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しんせつなともだち
文/方軼羣
絵/村山知義
訳/君島久子福音館書店
お話を楽しめるようになったら、一度は手にとってもらいたい冬の定番絵本。静かなおはなしながら、友達を思うこと、思い合うことが深く心に残るあたたかなおはなし。長年読み継がれる絵本の力は、大人が読んでも感じられることでしょう。
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はなをくんくん
文/ルース・クラウス
絵/マーク・シーモント
訳/きじま はじめ福音館書店
待ちこがれた春の訪れと喜びを描いた絵本。原題は「The Happy Day」。そのとおり、言葉を超えて伝わる、これぞ絵本な表現が秀逸です。
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さくら
文/長谷川摂子
絵/矢間芳子福音館書店
春といえば桜ですが、そんな桜の一年を丁寧に描いた絵本。誰もが知っている満開の桜から一年の姿を辿ることで、生命の営みを感じ、身近なものを深く知る機会にもなるのでは。
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くわずにょうぼう
文/稲田和子(再話)
絵/赤羽末吉福音館書店
様々な世界を知る中で、日本の昔話にも触れる機会をつくりたいもの。「菖蒲」と「よもぎ」がキーワードとなるこのお話は、春の読み聞かせにぴったり。少し怖い話は子ども達も興味を持って聞いてくれます。日本の風習などについても、一緒にお話できると良いですね。
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へんしんトンネル
あきやまただし
金の星社
進学や進級は、子ども達にとっては大きな変化かもしれません。そんな時期に「へんしん」シリーズで未知なる変化を楽しめたら。シンプルな言葉遊びなのでみんなで楽しめ、たくさんシリーズが出ているので様々な時期の読み聞かせで盛り上がれます。
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すいかのたね
ばばばあちゃんのおはなしさとうわきこ
福音館書店
「ばばばあちゃん」のシリーズより。すいかの種が文句を言ってきたり怒ったり、ばばばあちゃんの世界はさまざまな生き物が生き生きと思いを伝えてきます。それをいつでも受け止めて対応するばばばあちゃんの懐の深さには、おかしな世界も普通に思えてくるものです。そんな世界の中で、子ども達とも伸び伸びと絵本を楽しめたら良いですね。
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うきわねこ
文/蜂飼耳
絵/牧野千穂ブロンズ新社
子猫の「えびお」の冒険を描いた夏のファンタジー。「秘密」や「冒険」は好奇心をくすぐり、想像を超えるファンタジーは想像する楽しさを深く体験できます。牧野さんのパステルで描かれた世界はとても美しく、奥行きのある絵は離れてもとても良く見えるので、夏の読み聞かせにおすすめしたい作品の一つです。
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ちしきのぽけっと(20)
かき氷 天然氷をつくる文/伊地知 英信
写真/細島 雅代岩崎書店
読み聞かせ=おはなし(ものがたり)だと思っている方は多いのですが、多様な情報があふれる現代にはもっと科学絵本もおすすめしたいところ。科学が苦手でも、暑い夏に美味しそうなかき氷からその背景にある世界を知り、正しい知識を深めていくきっかけになればと思います。写真を見ていくだけでも涼しくて楽しい絵本です。
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ひがんばな
甲斐信枝
福音館書店
何年もかけて丁寧に観察し描かれている甲斐さんの科学絵本は、風の流れやそこにある空気、さまざまな生命の営みやそれらに対する尊厳を感じます。身近にあるささやかな世界に目を向けることで、季節のうつろいを豊かに過ごしたいですね。
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落語絵本6 めぐろのさんま
川端 誠
クレヨンハウス
面白いことが好き!な子ども達には、是非落語絵本を。古典落語を元に様々な作品がシリーズとなっていますが、秋にはやはりこちらでしょう。落語なだけに、テンポの良い会話を中心に展開し、しっかり「オチ」があるので、長いおはなしが苦手な子でも最後まで楽しめます。
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もりのかくれんぼう
文/末吉暁子
絵/林明子偕成社
紅葉の時期にぴったりな絵本。おはなしだけでなく、良く見ると探し絵になっていて、そんな視点からも楽しめます。「はじめてのおつかい」などの林明子さんのやさしい絵は親しんできた子も多く、自然におはなしの世界を楽しめるでしょう。
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おぞうにくらべ
宮野 聡子
講談社
年始の読み聞かせにとても盛り上がります。お雑煮は地域や家庭によって様々な形で受け継がれていますが、そんなお雑煮が沢山描かれている絵本です。お正月の文化も自然に描かれているので、この絵本を通して日本の風習や様々な文化を知り、違いを楽しむことができます。
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ふゆめがっしょうだん
文/長新太
写真/冨成 忠夫 茂木 透福音館書店
様々な木の「芽」を集めた写真絵本。合唱団と言うように、さまざまな表情をもって歌うように並んでいる芽は、見ていくほどに不思議なおもしろさがあります。自然であるからこそ一つ一つ違うものを見てあれこれ想像する楽しさを子ども達と味わってください。
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トントントンを
まちましょう文/あまんきみこ
絵/鎌田 暢子ひさかたチャイルド
冬から春へ変わる頃の素敵なファンタジー。大きな場面展開はありませんが、優しいあまんさんのおはなしに鎌田さんの愛らしい絵がマッチしていて、心の底からあたたかくなるような絵本です。