読み聞かせサポート
読み聞かせアドバイス
読み聞かせにまつわるよくある質問をQ&A方式でご紹介します。
みなさんの読み聞かせのご参考になれば幸いです。
回答：特定非営利活動法人 ぐーぐーらいぶ 北川史歩子さん
NPO法人ぐーぐーらいぶ 代表理事 北川史歩子
図書館司書が中心で運営する「ぐーぐーらいぶ」は、誰もが本を自由に楽しみ、自分らしく豊かに生きるためのサポートや環境づくりに取り組んでいます。古民家での子ども文庫の運営や人力移動図書館、絵本の読み聞かせから本の販売まで、本をキーワードに様々な活動をしています。
WEB Site URL https://www.goo-goo-libe.jp/
どんな絵本を選べばいい？
A.成長や特性に沿った絵本という事ももちろん大事ですが、その子自身が楽しめることが一番大事だと思います。あまり難しく考えすぎないで、その子自身の反応をみて、一緒に好きを見つけて広げていけたら良いと思います。ただ読むことと声に出して読むこともまた違った感覚になりますから、是非お子さんと一緒に、好きを見つける冒険を楽しんでください！
声色を変えたり、抑揚をつけて読み聞かせた方がいい？
読んでいて自然になる程度は良いと思いますが、過剰になりすぎない方が良いでしょう。あくまで絵本がメインで読み手は黒子でいた方が、聞いている子ども自身が絵や言葉から自分のペースで自由に想像力を働かせ、より絵本の世界を広げて楽しめるでしょう。読み聞かせに大事なのはコミュニケーション。読むことだけに集中しすぎると、子どもの反応を見落としてしまうので、それも勿体ない！子ども達は本当に思わぬところに楽しみを見つけたりするのです。是非自然に読み進め、一緒に絵本の世界を満喫してください♪
読み聞かせる時の絵本の持ち方や開き方は？
ご家庭での読み聞かせの場合はさほど気にされなくても良いと思いますが、いずれの場合も以下の３点は気を付けましょう。①子どもに絵がしっかり見えるようにすること②手や指が絵にかからないようにすること③大人のペースで進めないこと 読むことに集中していると自分が読みやすい形になりがちですが、あくまで聞いている子どもの視点ですすめられると良いですね。
子どもが途中で飽きてしまいます。
どうしたら最後まで聞いてくれますか？
年齢やシチュエーションにもよるので一つの答えを出すのは難しいですが、個人的にはそもそも最後まで聞かなければいけないことはないのではと思っています。「最後まで読み聞かせる」ことが目的であれば別ですが、それは子どものためではないのでは。特に乳幼児期は日々の成長で注意散漫は当たり前。日々見えなかったものが見え、できることが増えていくのです！集中しないことを嘆くより、そんな日々の成長を喜びながら、無理なく絵本を楽しめるだけ楽しめれば万事オッケーだと思います。おはなし会の場合は環境づくりなどありますが、ご家庭においてはおおらかで良いのでは。強制的になって絵本自体が嫌になってしまったら勿体ないなと思います。
同じ絵本ばかり読みたがります。
他の絵本に興味を持ってもらうにはどうしたらいい？
おそらく理由は２つです。１つは「そこに大好きな世界があるから」、１つは「それ以外の好きを知らないから」。前の質問にも通じますが、そもそも同じ絵本ばかり読みたがるのは悪い事ではないと思います。大人だって好きな場所には何度でも行くし、好きな曲は何度でも聴きますよね。子どもにとってもそこには自分の大好きな世界が確実にあって、何度でも楽しめる安心感があるのです。そんな世界を持っていることはとっても素敵なこと！オメデトウ！そして、２つめの他を知らないという場合は、様々な絵本に触れられる機会や環境をつくるという事に尽きると思います。そこはもちろん強制的ではなく、子どもの「楽しい」「おもしろそう」に沿ったものであるように。困った時は、図書館や書店や私たち本に関わる者にお気軽にご相談を。喜んでお手伝いしますよ！
大人数や読み聞かせ会ではどんな絵本を読めばいい？
参加者の年齢や人数などによって大きく異なりますが、基本的にはご家庭での読み聞かせと大事なことは変わらずで、聞く側の子どもが楽しめるものを楽しめるように読むことでしょう。楽しめるためには、参加者全員がちゃんと絵を見ることができて、ちゃんと聞こえることは前提です。そして理解ができ、関心をもてるものであることが導入になるので、成長に合わせたり、季節に合わせたり、少し大きくなったらテーマを決めるなど、まずは参加者のことを良く考えて、しっかり読めることもセットで選びましょう。読み聞かせはコミュニケーション！しっかり準備をして、一緒に楽しんでください♪
