ウェブえほん
西山宏太朗さんインタビュー
第118弾
2024年 12月号
湖におちた首かざりの巻
この号の
読み聞かせ役
西山宏太朗さん
(にしやまこうたろう)さん
『あんさんぶるスターズ!!』(TOKYO MXほかにて)の深海奏汰役、『オハ!よ〜いどん』(NHK Eテレ)のオハローの声を担当するなどアニメ・ゲーム作品に多数出演。声優としてだけでなく、アーティストとしても幅広く活躍中です。
-
『森の戦士ボノロン』はご存知でしたか?
はい、知っていました。というのも、高校生の時から声優を目指していたのですが、学校の先生から、朗読の練習にすごくいいものがあるよとボノロンの絵本を教えてもらったんです。それから偶数月にはセブン-イレブンの店頭に行って貰うようになりまして、かれこれもう十数年前から読んでいます。
本当にお話がすごく素敵で、感動的で。涙が出てくる本当に素敵なお話もありながら、時にはバチが当たったり、そういうキャラクターも出てきたりして、十代後半ながらにすごく心を揺さぶられた作品でした。なんで毎月じゃないんだろう、毎月出ればいいのに、なんて思っていました(笑)。
実はその後、セブン-イレブンでアルバイトもしていまして、ボノロンを品出しもしていたんです(笑)。ですので、今こうやって声で関われることがすごく嬉しくて。このお話をいただいた時に夢が叶った気持ちでいっぱいでした。 -
お話を読み終えた率直な感想をお聞かせください
今回もすごく素敵なお話で、初めて読んだ時からとても心を掴まれました。主人公のゴナ君の性格が、素晴らしくいい子ですよね。願い事がある時に、お金持ちになりたいとか、そういうことじゃなくて、力が欲しいと願う。その力をつけた上で何かを成し遂げたい。成し遂げた先を最初から望むわけではなくて、成し遂げるための何かが足りない自分をどうにかできないかっていうことを願ったところから、すごく素敵なお母様のもとで育ったんだろうなっていうのを感じて。これにはボノロンも応えるだろうなと思って読み進めていたんですけれども、まさかボノロンは、そのハートを心構えを教えてあげて、ゴナ君の力と気持ちの成長を促してあげていたという、すごく優しい物語だなという風に感じました。
-
絵本の思い出や好きな絵本がありましたら教えてください
好きな絵本なんですが、『しずくのぼうけん』(福音館書店)という絵本がありまして、僕には姉と兄がいるのですが、その全員が通ってきてる西山家にあった絵本なんです。
この水がバケツからピチャンとしずくになって飛び出して、いろんなところを冒険するお話で。気化して空まで登ったり、また雨になって落ちて岩と岩の間に挟まったり、つららになったり。そういうしずくの冒険というファンタジーを楽しみながら、今考えてみると水の性質まで学べる、すごく素敵な絵本だったなという風に感じています。すごく楽しかったし、ちょっと怖いシーンもあったりするんですが、すごくしずくに感情移入して、楽しみながらも勉強ができたなと思えるお話なので、とっても心に残ってますし、よかったら皆さんにも読んでもらいたいなと思います。 -
読み聞かせと普段の声のお仕事で違うところはありましたか?
そうですね、気持ち的にはあまり変わらずやらせていただけたんですけれども、先ほどもお伝えした通り、やっぱりボノロンに出られるということがすごく嬉しくて、気合を入れて頑張りましたので、何度でも聞いてもらえたら嬉しいです。
-
今後挑戦してみたい役柄やお仕事はありますか?
結構今まで学生とかの役が多かったんですけど、役柄的に先生や、みんなをまとめるポジションのキャラクターは、あまりまだご縁がなくて、いつかそんなキャラクターとも出会えたらいいなと思います。それに、また読み聞かせを実際にリアルでやらせていただく機会があったらいいなと思いますね。小さいお友達に向けて読み聞かせをして、みんなの前に立つ気持ちだったり、そういうことも感じながらできたら楽しそうだなと思いました。
-
最後の質問です。ボノロンが目の前にあらわれたらどんなお願いをしますか?
「『ボノロン』を毎月出してほしい」ですかね(笑)。ボノロンが大忙しで働きすぎになっちゃうと思うんですけれども、もっともっとたくさんのボノロンに出会えたらいいなと思いますので。毎月っていうのはわがままかもしれませんが、これからもずっとボノボロンが続いていってくれたら嬉しいなと思います。
公開中のえほん と 声優さんインタビュー
-
No.117 2024年10月号
にげダヌキのポンスケの巻
むかしむかし−−−−
ふかい森のおくのクスノキの巨木の下できずだらけのタヌキのポンスケが泣いていました。
なにもしていないのに、森の学校のみんなからかまれるというのです。
友だちがほしいというポンスケのねがいをきいたボノロンは、それをかなえるには時間がかかることをつたえます。
はたしてポンスケは友だちをつくることができるのでしょうか
−−−− -
No.116 2024年8月号
ロウじいさんとクマの巻
むかしむかし−−−−
カシの巨木の下で、おじいさんのロウが泣いていました
ロウが山賊におそわれた時、一頭のクマがあらわれ、ロウをたすけてくれたのです。
しかし、そのクマは胸に矢をうけ、今にも死んでしまいそうだといいます。
あらわれたボノロンに、ロウはたすけをもとめますが、はたしてボノロンはロウのねがいをかなえることができるのでしょうか
−−−− -
No.115 2024年6月号
雲の涙の巻
むかしむかし−−−−
それは、なんともふしぎなこうけいでした。
空ははれているのに、巨木の上にだけ雲が雨をふらせているのです。
ボノロンは、その雨が「雲の涙」であることに気づき、空へとまいあがります。
すると雲は、悲しみにくれる、ある家族のことを話しはじめます −−−−