ウェブえほん
悠木碧さんインタビュー
第111弾
2023年 10月号
おてんばサユと鬼の子クウの巻

この号の
読み聞かせ役
悠木碧さん
(ゆうきあおい)さん
『ヒーリングっど♥プリキュア』(ABC)の花寺のどか(キュアグレース)役や、『魔法少女まどか☆マギカ』(MBS)の鹿目まどか役など、多くの人気作品の声優をはじめ、俳優、歌手としても大活躍中です。

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素敵な読み聞かせをありがとうございました。
『森の戦士ボノロン』はご存知でしたか?子供の頃から読んでいました。本当に初期の頃だと思うのですが、ゴンがお友達になる回が最初に読んだお話で。それからハマって、もらいに行っては読んでいました。それで、実はですね、『ボノロン』は、母が私に「読み聞かせて」って言うんですよ。母に読んでもらった、じゃなくて(笑)。私が割と子供の頃から音読が得意で、好きだったので、多分それを伸ばそうとしてだったと思うんですけど。「あおちゃん、ボノロン読んで」って持ってくるんですよ。だから私が母に一生懸命読み聞かせて……というのがあったので、それが今、こうして公式にお仕事になっていることに感動を覚えています(笑)。これが公開されたら、母もすごく喜ぶんじゃないかなと思います。
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今回のお話を読み終えた率直な感想をお聞かせください。
老若男女、誰にでもわかるように、姿が違っても心を通わせられる人もいれば、そうでない人もいるよね。でも、通わせられると嬉しいよね、ということが詰まっているお話で、いろんなことを考えさせられちゃいますね。大人になればなるほど刺さるような気もして……自分が村の人たちのようになってないかな? とか、振り返るきっかけにもなりました。そして、いつの時代も、どんな種族にも分け隔てなく優しいボノロンとゴンにすごくグッときました。やっぱりずっと私たちの森の戦士なんだという風に思いましたね。
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幼いころの絵本の思い出がありましたらお教えください。
私は結構早い段階から、絵本を「作る」っていうことをやっていたんです。それこそ母に「あおちゃん、絵本、描いてよ」って言われて。それで「絵本、描くかー」みたいな感じですね。母も結構描いてくれる人で、一緒に絵本の 1 ページずつを交互に描きあって1 冊作る、というようなことをしていたので。だから、子供の頃から絵本自体がすごく身近ではあって。当時よく母と図書館にいっていたんです。まぁまぁな頻度で通っていたので、子供の絵本コーナーの絵本を全部読んでしまって、読むものがなくなって、その「絵本を描く」っていうターンに入ったみたいです(笑)。だから絵本自体に、子供の頃の素敵な思い出がいっぱい詰まっています。
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読み聞かせと普段の声のお仕事と違うところはありましたか?
普段の声のお仕事だと、臨場感みたいなものを大事に演じていく機会が多いんですが、絵本の読み聞かせとなると、それを聞いた人がこう、だんだん眠くなったらいいな、落ち着いたらいいな……と。それを聞くことで、ちょっと気持ちがデトックスされるようなリズムで読めるといいなと、私はそういう読み聞かせが好きだったので、そこを意識して、今回トライしてみました。
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もしボノロンが目の前にあらわれたら、どんなお願いをしますか?
そうですね。これはすごく迷うんですけど、うちの猫が結構もう老猫になってきていまして。そうなってくると、そろそろお別れも考えなきゃいけない頃かなと思うんです。もうちょっと頑張ってもらうつもりではあるんですが、猫が天寿を全うしたら、ボノロンの森に一緒に住ませてくれないかなっていうお願いをしたいですね。きっと楽しく、優しくね、たまにゴンと喧嘩とかしながら、楽しい生活が待っているんじゃないかなと思うので、そんなお願いをしたいなと思います。
公開中のえほん と 声優さんインタビュー
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No.110 2023年8月号
シャル王子と森の女神の巻
むかしむかし−−−−
りっぱなお城の庭で王様が泣いています。息子のシャル王子が森の女神の『絵』にほれてしまい、もうほかのものにはきょうみがないというのです。 そんなことでは王様にはなれません。王様はボノロンになんとかして欲しいと願いますが、むずかしい願いにボノロンも困ってしまいます。 -
No.109 2023年6月号
ポーラと雨の日の巻
むかしむかし−−−−
ある雨の日、イチイの巨木のほらの中で、モコモコあたまのポールが泣いていました。 娘のポーラが雨の日が大きらいで、学校なんて行きたくないというのです。 話をきいたボノロンは、一年中雨のふる町へふたりをつれていきます。 -
No.108 2023年4月号
春風の声の巻
むかしむかし―――
ニレの巨木のそばにあるおはかの前で、歌手のザナが泣いています。
さようならも言わずにいなくなってしまった恩人のアケルが亡くなっていたことを知ったのです。
その涙であらわれたボノロンに、ザナは「もういちどアケルにあいたい」と願います。