ウェブえほん
寺崎裕香さんインタビュー
第105弾
2022年 10月号
ちえと勇気の巻

この号の
読み聞かせ役
寺崎裕香さん
(てらさきゆか)さん
『イナズマイレプンGO』シリーズの松風天馬役や、『新幹線変形ロポ シンカリオンZ』(TX)の大曲ハナビ役など、アニメや映画・海外ドラマの吹き替えを中心に、鐸台、歌と幅広く活動中。

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心のこもった読み聞かせをありがとうございました。『ちえと勇気のまき』はいかがでしたか?
はい、本当に素敵なお話だなと思いました。最後のボノロンの「力だけじゃない」という、ヒーローになるには強いだけじゃなくて、そういうハートだったり、守りたいという思いだったり、別の方法もあるんだよっていうのを教えてくれるストーリーで。すごくあったかくて素敵だなと思いました。
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「森の戦士ボノロン」はご存知でしたか?
はい、知っていました。私、セブンイレブンが好きでよく行くのですが、子どもがボノロンの絵本を見つけて持ってきたことがありまして。無料で絵本を配られていることを知り、それ以来、見つけると子どもと一緒に読んでいます。
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寺崎さんご自身の絵本に関する思い出などありますか?
絵本に関して言うと、大人になってからの方が触れ合うことが多くて。私、幼児教育学科出身なんですけど、授業で絵本を使うことも多かったんです。学生時代は託児施設でアルバイトもしていたんですよ。その託児施設に絵本がたくさんあって、気に入った本があると自分で買ってコレクションしていたんです。それが今、子どもたちの読み聞かせにつながっているので、集めてて良かったなと思っています。そうそう、実習に行った時に、子どもたちに何か残せないかなと思って、手作りの絵本をプレゼントしたこともあります。自分でお話考えて、絵を描いて。
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ご自身で描かれたのはすごいですね!
そうやって子どもたちと触れ合うことがお好きだったのですね。好きでしたね。託児施設でも未就学時から小学校 6 年生までの子供たちを20人ぐらいあずかっていたんですけど、読み聞かせは必ずやってましたし、絵本を読むコーナーは必ずありましたね。
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それでは、もう読み聞かせのキャリアがすごいことに…
そうですね、絵本に関してだけは。家の子どもたちは、私がいろいろ声色を変えて読むのが好きみたいで、あれ読んでこれ読んでとすごく言われるんですけど、お仕事が優先の時もあり、喉の調子によっては、ごめん、ってなる時もありますね。
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なるほど、プロならではの悩みですね。
読み聞かせの仕事と普段の声のお仕事で違うところはありますか?根本的には同じだと思うんですけど、目の前に子供たちがいることを想像して、より分かりやすく「伝える」という部分をしっかりやらなきゃいけないのが読み聞かせなのかなと思っています。分かりやすく立てたり、伝えたいことはここだなっていう部分をしっかり伝えたり。あとは物語のストーリーに合わせて、ナレーションにも盛り上がりをつけたりしますね。アニメーションとかだと効果音が入ったり、音楽が入ったりして自然と盛り上がると思うのですが、読み聞かせの場合だと子供の集中力ってすごく短いと思うので、色々工夫をして最後まで見てもらうっていうことを意識しています。実際に子どもの前で読む時は、より様子を伺いながら、子どもたちの様子とセッションしながら読んでいます。ちょっと書いてないことを言ってみたり、アドリブを加えてみたり、子どもの様子に合わせてクイズにしてみたり。ここってなんだと思う? と、ちょっと絵に触れたりしながら、ストーリーを盛り上げながら読むことが多いですね。そういったライブ感が一番楽しいのかなとは思います。読み聞かせはライブだし、セッションだし、その瞬間瞬間で読み方も変わってくるのが面白いところなのかなと思っています。
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読み聞かせはライブであり、セッションであるというのはとても素敵な表現ですね。では、最後の質問になります。もしボノロンが目の前に現れたら、どんな願いをされますか?
私、猫を2匹飼ってるんですけど、ストーカーのように家の中で私にまとわりついてくる猫で。お風呂に入ればお風呂の前でずっと待ってるし、トイレに入ればトイレの前でずっと待ってるし、隙があれば入ってくるし。閉める瞬間に 2 匹とも入ってくるんですよね。それで、ニャーニャーすごい話しかけてくるんですよ。ものすごく私に訴えてくるから、餌かなと思って餌あげても餌じゃないし、抱っこかなと思って抱っこしても違うし。でも、なにか必死にいつも私の顔を見ながら話しかけてくるので、この子たちが何を言ってるのかボノロンに聞いてみたいですね!
公開中のえほん と 声優さんインタビュー
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No.107 2023年2月号
王様と料理人の巻
むかしむかし―――
海沿いの村の料理人・ボズの店に、王様がやってきました。
ボズの料理を食べた王様は「こんなまずい料理ははじめてだ!」と怒り、7日後にもう一度料理を作るよう命じます。
ボズは、あらわれたボノロンに「王様が好きな料理を教えてくれ」と願いますが……? -
No.106 2022年12月号
ジペンと雪の精の巻
むかしむかし――――
雪原に立つ巨木の枝の上で、少年のジペンが泣いていました。たいせつな友達のエリカがひっこしていなくなってしまったのです。人生にすっかりぜつぼうしたジペンは、あらわれたボノロンに「おとなになりたくない!」と願います。そんなジペンに、ボノロンは「よくきくおくすりがある」と伝えます。 -
No.105 2022年10月号
ちえと勇気の巻
むかしむかし――――
やけこげた巨木の根もとで、やせっぽっちの少年が泣いていました。少年の名前はポキ。バケモンのバグーに弟をさらわれてしまったのです。「ボクにもっと力があれば……」そう言って涙を流すポキの前にボノロンがあらわれます。じじょうを聞いたボノロンたちは弟を助けに向かいますが、バグーはとってもようじんぶかくて……!?